「斜めに構える」では倒れてしまう

 「斜(しゃ)に構える」を「ななめに構える」あるいは「はすに構える」といったのでは、物をななめに持って構えるという現実的な動作しか表しません。確かにこのことばは、剣術で刀の剣先を相手にまったく向ないで、ななめに傾けることらきました。それでも「しゃに構える」と読むのであって、「ななめ」では、このことばのもっている広い意味合いか表せなくなります。

つまり「しっかりと身構える。改まった態度をする」の反対で「物事に正面または正攻法で対処しないで、皮肉・からかい・遊びなどの態度で臨むこと」の意味を表せなくなるのです。「アイツ、ななめに構えてるなあ」といったら、それこそ倒れてしまいそうであぶなっかしいですね。

「バランスが逆転」では意味不明

「次の選挙の焦点は与野党のバランスが逆転なるかどうかです」「伯仲(はくちゅう)」から「逆転」にまでいくかどうかは興味のあるところですが、「バランス」が「逆転」するとはどういう意味でしょうか。

「バランス」は「balance」で「つりあい。均衡」のことです。天秤(てんびん)がつり合っているように、二者がつり合っていることを「バランスがとれている」などといいます。ですから、「バランスが崩れる」と使いますが、「与野党のバランスが崩れる」という言い方自体おかしな表現です。簡単に、「勢力が逆転する」くらいの表現が適当といえます。

— posted by 間中 at 12:40 am